福島県 双葉郡 大熊町 夫沢

東京電力は９日、福島第１原発４号機の南側の廃棄物処理建屋近くにある地下トンネルにたまった汚染水から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が１リットル当たり４８万２０００ベクレル検出されたと発表した。昨年１２月の１２１ベクレルに比べ濃度が約４０００倍に上昇。周辺の地下水の放射性物質濃度に変化がないことなどから「外部への流出はない」としているが、原因は分かっていない。
問題のダクトには汚染水が４２０トン程度あり、東日本大震災の津波による海水などがたまっているとみられる。今月３日に採取した汚染水を調べた結果、１リットル当たり３９万ベクレルのセシウム１３７を検出した。昨年１２月の調査では、同９４ベクレルだった。ベータ線を出す放射性物質は同５０万ベクレル、トリチウムは同６７００ベクレルを検出した。